コクリコ坂からの時代考証!物語の時代背景で不自然な部分も考察

コクリコ坂から 時代考証
zyunko
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

1963年の横浜を舞台に、青春を描いた映画「コクリコ坂から」。

時代と場所がハッキリしている映画なので、物語の時代背景で不自然な部分はないかの考察や時代考証をしていきたいと思います!

ノンフィクションっぽい物語だから、知ればもっと入り込めそう!

  • 「コクリコ坂から」の時代考証について
  • 物語の時代背景から不自然な点はないかどうか考察

個人的な見解も含めて、解説していきたいと思います!

コクリコ坂からの時代考証!

この作品に欠かせないカルチェラタンですが、元となった神田カルチェラタン闘争があったのは1968年のこと。

物語の時代設定である1963年にはまだ始まっていませんでしたが、数年の差だったこともあり違和感はありませんでした!

そこは制作側もしっかり時代考証してるっぽいね!

また海の妹がテレビを観ているシーンでは、実際に1963年にデビューした歌手の舟木一夫の名前が!

スクリーン上では姿は見せていないものの、大きな反響がありました。

実在の人物が出るなんて珍しいよね!

彼のデビューは1963年で合っていますが、デビュー月が1ヶ月違うことが判明!

しかし、物語に影響はないとして事実と異なることを理解した上でそのまま制作したのだとか。

実際の年月と多少のズレはあっても、大きな影響はないようですね!

1963年に「カルチェラタン」はまだ広まっていなかった!?

まずは物語の中でもキーワードとなっている、カルチェラタンについて深掘りしていきたいと思います!

この作品での「カルチェラタン」とは、高校の男子部室棟を意味しますが、実際でも1968~1969年に「神田カルチェラタン闘争」という学生運動がありました。

作中でもカルチェラタンの取り壊しに反対する学生運動が行われていることから、これが元になっているのではと言われています。

実際にも、学生運動があったなんて知らなかった!

これが元となっているとすると、映画では1963年の話なので、5年の差があるということに。

そこで、時代もそれなりに違うのではないかと思い1960〜1970年頃の日本について調べてみました!

この時代のこと、あんまり分かっていないかも!

終戦後の日本は、1970年頃まで高度経済成長期ということもあって、人々の暮らしも所得が増えて物価も上がるという時代。

また、劇中でも問題になっていたように産業化が進んだことで、海や川が汚染される公害が大きな問題になっていました。

実際の時代とは、さほど誤差はなさそうだね。

ということで、時代に相違はあるものの、大まかな時代背景は変わらないということが分かりましたね!

したがって、年代に多少の誤差はあっても、おかしいと感じる部分はないのではないでしょうか♪

舟木一夫はまだデビュー前だった!

舟木一夫とは、昭和63年5月にデビューした日本の歌手。

作中で本人の登場はないものの、ヒロイン海の妹が彼の名前を発したことで、まさかジブリに出るなんてとファンは湧きました♪

ジブリで、実際の人物が出るの珍しいもんね!

実は、実際のデビュー月と劇中の時代には1ヶ月ほどのズレがありました。

この件に関しては、宮崎吾朗監督も認識していて、1ヶ月くらいの差なので、そのまま組み込んでしまったと公言をしているのだとか!

それで良いって言う監督も斬新だよね!笑

個人的には、細かいところを気にしない監督の意思に好感が持てました♪

気にしすぎるとそればかりに縛られてしまうし、思い描くストーリーから遠ざかってしまったら創りたいものも創れないですよね。

ある程度の誤差は、物語を作っていく上では仕方ないのかなと感じました!

【コクリコ坂から】物語の時代背景で不自然な部分も考察!

映画の原作となった少女漫画は、特に具体的な時代設定はなく恋愛重視の物語だったのはご存知でしょうか。

映画ではあえて1963年に設定することで、その時代の社会情勢や戦後の日本についてもっと伝えたかったのかもしれませんね。

あえて時代を限定することで、リアリティが出るんだろうなぁ!

また、映画を見て多くの人が不自然に感じたのは海が1人で家事を担っていること。

1人で7人分のご飯を作る姿に、なぜ誰も彼女を手伝わないんだという声が多くありました。

現代と当時とでは生活環境が違うので、今を生きる我々にはどうしても違和感を感じてしまうのかもしれませんね。

当時とはかなり変わってるだろうからね〜。

それでは時代背景について詳しく考察していきましょう!

原作とは時代を変えていた!?

「コクリコ坂から」は元々、少女漫画が原作だったことをご存知ですか?

少女漫画からジブリ作品になるなんて、なかなか想像つかないなぁと思ったのですが、調べてみると内容はだいぶ違う物語になっていることがわかりました!

少女漫画をジブリがどうリメイクするのかな!?

原作は少女漫画というだけあって、海と俊の恋愛をテーマに物語が繰り広げられます。

そのため、映画では重要な役割となっているカルチェラタンが原作には出てきません。

そしてもう一つ、大きく映画と違うところといえば、細かい時代設定がされていないこと。

1980年になかよしに掲載されたから、その頃の時代設定なのかな?

映画化するにあたって、恋愛物語というより、当時の日本の時代背景や社会的思想などを強く伝えたかったのかなと思います!

映画と原作は全く違う物語になっているということなので、これから漫画版を読んでみる人は、また違った彼らを見ることができるかもしれませんね♪

不自然な場面を調査!

それでは次に、映画版での場面において不自然な点はないのかを見てみましょう!

調査してみると、映画を鑑賞した多くの人が、ヒロイン海の祖母に疑念を抱いていました。

下宿屋をしている海の家族ですが、ご飯の支度も買い物も家のことは全て彼女が担っているところに違和感を感じたとのこと。

海の母は仕事で海外に行ってるしね。。

祖母は元気そうなのに何も手伝わないし、してもらって当たり前といった態度にイライラするなどの声も。

祖母だけでなく、妹弟も姉を手伝わないのはやはり不自然に感じますよね。

文句も言わずにこなしている姿がまた健気だよね。

ただ、祖母は何もしていない訳ではないようで、海が祖母に帳簿を見せていることから、宿の経営者として海のサポートをしているようです。

海が作るご飯は美味しいと下宿人達からも好評なので、妹や弟はなかなか手を出しづらいのかもしれませんね。

お姉ちゃんに甘えちゃってる部分もあるのかも!

近くに母親がいたり、父親が生きていたらまた海の生活も違ったのかもしれませんが、健気に頑張る彼女の姿に心打たれる視聴者も多くいました!

これを考察した時に、当時の生活を知らずに現代の価値観で見てしまうところがあるので、不自然に映ってしまうのかなと思いました。

当時は家のことは長男長女がやるのが当たり前、祖母は早くに隠居するといった風潮や時代背景もあったのかもしれませんね。

まとめ

この記事では、人気ジブリ映画「コクリコ坂から」の物語の時代背景から、不自然な部分はないか考察、時代考証してきました!

今回のまとめ
  • 「コクリコ坂から」の時代考証について
    • 実際のカルチェラタン闘争は1968年に行われたが、時代としておかしな点はなし
    • 舟木一夫のデビュー月が1ヶ月ズレているが、問題はないと監督が容認している
  • 物語の時代背景から不自然な点はないかどうか考察
    • 映画版と原作では時代が違うが、内容も違うので不自然ではない
    • 海だけ家事や下宿人の世話をしているのは不自然だが、それが普通の時代だった

調べてみると、その当時の日本の様子がわりと忠実に再現されていることが分かり、多少の年代のズレがあってもおかしいと感じる点はありませんでした。

こういう時代があったんだなぁって勉強になる映画だよね!

またこの映画を観直してみると、当時の日本を知ることができるような新たな発見があって楽しいかもしれませんね♪

error: Content is protected !!
記事URLをコピーしました