君たちはどう生きるか「アオサギ」の正体とは?役割や目的も解説

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chiharu
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『君たちはどう生きるか』を語るうえで重要な鍵となるアオサギ。

最初と最後では全く異なる印象となり、その変化に驚かされた人も多いのでは?

真の目的とは一体…?

この記事のポイント
  • 『君たちはどう生きるか』で「アオサギ」の正体とは?
  • アオサギの役割や目的も解説!

この記事を通して、彼の正体や、役割と目的を改めて整理しましょう。

君たちはどう生きるか「アオサギ」の正体とは?

最初は変わった行動をとるただの鳥のように見えたアオサギ。

次第に人間の言葉を話し、明らかに普通とは異なる様子に、ドキッとしましたよね。

塔に迷い込んだ偽物の叔母を見せられて怒った眞人が矢を放つと、アオサギの口から大きな人の鼻が出てきて…なんと現れたのは中年のおじさん!

彼は異世界の住人で、塔の王である大叔父の指示により眞人に接近したのです。

美しいアオサギの中からおじさんが出てくるなんてびっくりだった!

この描写には「人は皆、見た目と中身は違うもの」という隠れたメッセージが込められているのかもしれません。

また、エジプト神話ではアオサギは「ベヌウ」と呼ばれ、フェニックスの起源とされる神聖な鳥なのだとか。

『君たちがどう生きるか』にアオサギが選ばれたのは、この鳥が古くから生と死を繰り返す「不死鳥」とも言われ、今作のテーマの1つ「輪廻転生(りんねてんしょう)」と深く関連付けるためだと考えられます。

モデルは鈴木敏夫プロデューサー?

眞人に関しては、さまざまな要素が取り入れられており、具体的なモデルが存在するわけではありません。

ただ戦争体験や疎開先での生活、亡き母への思いといった内面的な葛藤が描かれている部分に注目してみると、確かに宮崎駿監督自身であると考える人がいることにも納得できますね。

一方アオサギはというと、実は鈴木敏夫プロデューサーなのではないかとSNSで話題になっています。

そう言われてみれば、確かにどちらも名コンビだよね。

鈴木プロデューサー自身もかつて、アオサギと眞人の関係性が宮崎駿監督と自分の関係に似ていると語っていました。


ぶつかり合いながらも友情をはぐくんでいた眞人とアオサギのように、現実の2人も沢山のけんかを乗り越えて唯一無二の友人となったのだとか。


その関係性はたしかに劇中のコンビと重なる部分があり、鈴木プロデューサーがモデルになっているといっても違和感はありません。

しかしネットの意見では、この映画の製作中に亡くなった高畑勲監督でないのだろうかというという声も。

明確に断言することはできませんが、どちらにせよ、宮崎駿監督の経験や体験が元になっていることがうかがえます。

宮崎駿監督の近しい人という点では、どちらも納得だね!

アオサギの正体とは「少年の裏の人格」だった!

アオサギは鳥ではなく、実は「サギ男」という人間。

亡くなったはずの眞人の母・ヒサコを生きていると言ったり、様々な場面で真実を隠したりと、一見嘘つきな性格なようでした。

ところが、ストーリーが進むと今度は眞人を助けたりもして、その二面性に惑わされた人も多いのではないでしょうか。

果たして味方なのか、敵なのか、謎だったね。

サギ男は、眞人の複雑な心の闇の部分を表している存在なのではないかとの見解もあります。

火事で最愛の母親を亡くし、父親はそんな母の妹と結婚。

転校した学校には馴染めずにひとりで苦しみ、自らけがを負うことで登校しなくて済むように仕向ける主人公には、たしかに大きな影があるように見えますよね。

「現実から背を向けたい」「本当は実の母に会いたい」そんな彼の裏の人格を体現したのがアオサギなのだと感じました。

唯一、本心を見せることが出来た友達がアオサギだったからね。

ラストでは眞人は現実の世界で生きることを決め、アオサギは彼の前からいなくなります。

その場面が意味するのは、彼の中に潜んでいた心の闇が解消されたということなのではないでしょうか。

【君たちはどう生きるか】アオサギの役割や目的も解説!

まるで全てを知っているかのようなアオサギは、異世界へワープするきっかけであり、物語を進める案内役でもありましたね。

なんとなく、ただ者ではないことはわかっていたけど…

気味の悪い鳥男を退治するための弓矢を作っている時に母の妹・夏子が不思議な塔の中へ入っていくところを目撃した眞人は、彼女を追って自分も塔の中へと足を踏み入れていきます。

この塔が異世界への入り口なのですが、アオサギがそこに眞人をおびき寄せた目的は一体何だったのでしょうか。

気になっていた塔に入ってしまった!大丈夫なの?

アオサギの役割は眞人を「下の世界」へ導くこと?

作中の全ての場面にいたこともあり、見ている人にとってはまるで物語の語り手のような役割も担っていたアオサギ。

彼は眞人を現実世界から塔の中へ、さらに「下の世界」へと連れていく案内人でした。

「下の世界」とは死者は旅立ち、新しい命が生まれる「生と死が混在する世界」。

現実と下の世界をつなぐアオサギは、たしかにフェニックスのイメージと重なります。

下の世界に連れていくために塔におびき寄せたってことか。

彼はまた、眞人に母の死を受け入れさせ、自分の意思で人生を歩んでいかせることを最終的な目標にしていたのではないでしょうか。

実際に、終盤で「友達を作ります」と宣言した眞人のセリフからは、自分だけの閉じた世界ではなく、この世界を生きて人と関わっていくんだ、という強い決意がうかがえましたね。

少女の頃の母、活力のあるキリコばあやに出会い、眞人は新しい視点から世界を見ることを学んでいきます。

彼が精神的に成長することができたことは、アオサギが自身の役割を全うできたことの証明なのだと感じました。

アオサギっていい人ね。

宮崎駿監督が『君たちはどう生きるか』を制作した目的を考察!

積み木で世界のバランスを取っていた塔の住人・大叔父は、眞人にその後継者として塔にとどまっていてほしいと迫りましたが、眞人はそれを断ります。

彼は自分の頭の傷を「悪意の証」と認め、その悪意と向き合うためにも現実世界に戻ることを決めたのですね。

80代という年齢を考えると、宮崎監督のキャリア最後となる可能性もある『君たちはどう生きるか』。

今作には現代を生きる我々に向けた「過去に経験してきた悪意から目をそらさずに生きていこう」というメッセージが込められていると感じました。

どう感じたかが、この映画の答えなのかな?

母の死を乗り越え、前を向いて生きることを選んだ1人の少年のように、どんなに目をそむけたくなるようなことが起きても、「生きること」に貪欲でありたいですね。

まとめ

今回の記事では、『君たちはどう生きるか』の「アオサギ」の正体とは何だったのか、その役割・目的について、独自の視点から分かりやすく解説しました。

この記事でわかったこと
  • 『君たちはどう生きるか』アオサギの正体とは?
    • 中身は嘘つきな性格のおじさん「サギ男」だった!モデルは鈴木敏夫プロデューサーという声が多い。
  • アオサギの役割・目的は?
    • 眞人を「下の世界」へと連れていく案内人の役割を果たした。
    • 眞人に異世界での冒険を通じて、精神的に成長させることが目的!

どう感じたかを見た人々の解釈にゆだねた点は、ものすごく斬新で何度も見返してしまいたくなる内容でした!

まさかあの二人の心が通じ合うとはね。

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